授業
心理的アセスメント第11回
佐渡 忠洋(名古屋市立大学大学院准教授)
知覚・認知と言語
人間は「考える」能力を持っています。考える能力には、大切な事柄を記憶する、問題を解く、どちらが良いか判断する、旅行の計画を立てるなど、意識的に考える能力のほか、見る、聞く、驚くなど、無意識的に考える能力があります。この「考える」ことが、広い意味での、知覚・認知機能なのです。知覚・認知心理学は、このような、「考える」ことを科学する学問領域です。この講義では、認知の低次過程といえる感覚・知覚や感情などの無意識的な機能から、問題解決や判断・意思決定などのより高次で意識的な認知機能のしくみを、その発達過程や障害も含めて、解説します。