
授業
民法第1回
武川 幸嗣(慶應義塾大学教授)
国際社会の進展と現代国際法の展開
現代国際法は、国際社会における行為主体の多様化、科学技術の発展による当該行為主体の活動領域の深化と拡大、各種領域における国際・国内(準)司法機関の活動の活性化とその判断の国際法規範への影響、さらには各国の国内行政当局間のネットワークの形成と規律規範の展開等から、その規律範囲を年々拡大するとともに、規律手段たるルールの詳細化を日々試みている。本講義は、国際社会の進展に対応して上記のような特徴を有する現代国際法について、その体系の幹にあたる諸原則や諸公理を基本に据えつつ、新たなルールの展開とその方向性を論じるものである。