授業
行政学講説第12回
金井 利之(東京大学大学院教授)
主権国家間を規律する法としての国際法は、近代ヨーロッパに生まれた。その規律内容は、とくに第2次世界大戦以降急激に変化している。また、国家が国際法の主体の中心であることには変化はないとしても、非国家主体(国際組織、個人など)が果たす役割は飛躍的に増大してきている。さらには、近代国際法概念そのものの歴史的制約性もいろいろな形で指摘されてきている。本講は、こうした国際法の歴史的変遷を踏まえたうえで、現段階における国際法についての基礎的な知識を提供するものである。