授業
ヨーロッパ政治史第3回
中山 洋平(東京大学教授)
近代日本と西洋
すでに明治維新から150年が経過した。しかも、戦前史と戦後史がおのおの半ばを占める。全体像を視野に入れるのがきわめて難しい一方で、大胆な再構成が許され、不可避であるという意味で、チャンスでもある。そこで、戦前、戦後それぞれを形成期と展開期とに明確に分け、四つの時代それぞれの個性に合わせた大胆な構成を採用した。戦前の形成期では通史を一回に限りつつテーマごとの回を置き、展開期では時系列順に通史を紡いだ。戦後の形成期では同じく時系列の進行を基本としながら、経済成長を軸としたテーマ群を扱う一回を加え、展開期では不確定な未来を展望するために、戦前の形成期と同様、一回の通史と並んで重要なテーマを掘り下げた回を並べた。