
授業
韓国朝鮮の歴史と文化第1回
須川 英徳(放送大学名誉教授)
私たちは、現代世界が深刻な危機に瀕していることを肌で感じている。漠たる不安に襲われ、何が真に問題なのかと問い、自分で考えようとするとき、ひとはすでに哲学し始めているのである。本講義では、現代人の思考にとっての手引きとなる巨星たちに学び、今日的問題を独自に考えてゆく。まず、現代の危機を予告した十九世紀末の哲学者ニーチェの言葉「神は死んだ」に着目する。続いて、二十世紀という危機の時代を生き抜いた二人の哲学者、ハイデガーとアーレントに学びつつ、死と誕生、労働と行為、大学と学問、科学技術といったテーマに取り組む。