授業
原典で読む日本の思想第8回
頼住 光子(駒澤大学教授)
更新
現代に生きる現象学第8回
今回の授業内容
メルロ＝ポンティの現象学（３）：「表現」をめぐって
講義概要
現象学は20世紀初頭、フッサールによって創設された哲学だが、その後、時代に要請された問いに応答しつつ、「現象学運動」と呼ばれる独自の多様な思想運動として展開された。それはこの哲学が「事象そのものへ！」を標榜することで、むしろさまざまな事象に導かれ、「事象そのものの方から」思考を育むからである。本科目では現代に生きる現象学の可能性をさぐるため、フッサールとドイツでの現象学の展開の概要を押さえ、フランスにおける現象学の独特の展開を辿り、最後に現代における現場への展開として「ケアの現象学」を考察する。それにより受講生が自らの現場で現象学的思索を育めるようになることを目指す。
