授業
原典で読む日本の思想第8回
頼住 光子(駒澤大学教授)
西半球から世界へ(19世紀後半~1920年代)
アメリカ合衆国(以下、アメリカ)の歴史は、他国とは異なるきわめてユニークな一国の歴史として語られがちである。しかし、アメリカの歴史は外部世界から隔絶して展開したわけではない。アメリカは、常に世界経済の一部であり続け、外交的「孤立」を選んだとされる時代にすら外部世界の政治情勢や思想などの影響を受けながら発展を遂げた。本講義は、政治史を基本に据えつつ、経済史、国際関係史、社会史などの知見を取り入れながら、世界史の一部としてアメリカの歴史的発展を描き出し、アメリカのユニークさをも世界史的な視野の中に立体的に位置づける。