授業
生物の進化と多様化の科学第11回
工樂 樹洋(国立遺伝学研究所教授)
合同式から有限体へ
正多面体に対し、その頂点・辺・面の個数はすべて (素数)+1 であり、そのうちの2つの和、3つの和も、すべて (素数)+1か (素数の2乗)+1 である。これは偶然だろうか? その謎を解くために、数学の世界の旅に出かけることにしよう。われわれは、そこで、群、複素数、行列、射影変換と射影直線、方程式とその根の置換、体とその拡大、有限体など、現代数学の基礎をなすいろいろな概念に出会うことになるだろう。