授業
歴史のなかの人間第6回
須川 英徳(放送大学名誉教授)
文化的存在であると同時に生物的存在である人類の特徴について基盤的理解をすすめるための講義である。現在の地球のエネルギー収支や環境生態系における人間社会の位置づけに触れた上で、どのような過程をへて現在にいたるのか、食料摂取を含む幅広い意味での資源利用と、近代国家のような高度化された政治体制を含む社会組織の多様な特徴とそれらを支える普遍的な仕組みについて解説する。自然人類学、文化人類学、霊長類学、人類生態学、先史考古学などの知見を総合化することで見えてくる「ひと」の全体像を把握することを試みたい。