
授業
グローバル時代の教育文化第1回
恒吉 僚子(文京学院大学副学長)
教育と文化-転換期にあたっての考察
教育、特に国民教育は長らく「国民」を形作り、ある社会において「国民」に必要とされる知識、スキル、価値等の獲得を促し、人間形成を方向付け、世代から世代への「文化」の継承を担ってきたとされています。しかしながら、グローバル化が進む中でこうした「国民」の理解の仕方ではとらえきれない異文化的背景を持つ子ども達の増加、あるいは、国境を越えた形でグローバルな市民を育成するためのコンピテンス、スキルなどの獲得の必要性が国際的にも問題にされるようになりました。こうした変化の中の教育と文化を、本講義では教育社会学、異文化間教育学、教育開発、教育の国際比較の観点から学際的に掘り下げます。