授業
福祉心理学第6回
下川 昭夫(東京都立大学教授)
医療分野の心理臨床
本講義では、臨床心理学という学問の成り立ちやそこに含まれる代表的な理論と実践について解説する。まず、第1章では臨床心理学の定義に触れ、種々の心理アセスメントならびに心理療法・心理カウンセリングの成り立ちについて略述し、以下の章でそれらをより詳しく述べる。すなわち、第2章から第4章では種々の心理アセスメントについて、第5章から第10章では諸派の心理療法・カウンセリングの理論とアプローチについて、第11章から14章では、さまざまな臨床現場でどのような要請と理論に基づいてどのような実践が展開されているかを述べる。さらに、第15章では、全体を振り返って、この学問の特徴について再度論じる。本講義は概論にとどまるので、公認心理師や臨床心理士など、いわゆる「心の専門家」になることを志す方々は、臨床心理学の諸領域についてさらに深く学び、資格取得後も研鑽と実践を積み重ねていただきたい。